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202512.12こんにちは。アスベスト調査分析株式会社 分析課です。「危険!」でおなじみ、アスベスト。 アスベスト分析未経験で入社した私も、「アスベストというものはなんとなく危ない……」とぼんやりとしたイメージを持っていました。 しかし、そもそもなぜそのように危険なものが実際に使われているのかご存知でしょうか? 実はアスベストは他に比べ「とにかく優秀な物質」なのです。 今回は、注目されやすいその危険性についてではなく、アスベストの持つポジティブな特徴に焦点をあててみようと思います。建築材料における評価項目には、【性能】【使いやすさ】【コスト】などが挙げられます。 建物に使われる材料として、「火や熱にどれほど耐えられるのか?」「強度はどのくらいあるのか?」「防音効果はどの程度か?」など【性能】の面や、「加工のしやすさ」「用途の幅」「他素材との相性」など【使いやすさ】の面、そして「材料の安さ」「量産のしやすさ」など【コスト】の面で、それぞれの材料ごとに得手不得手があります。 そして、現在よく使用されている建材には「グラスウール・ロックウール・セラミックファイバー・ケイ酸カルシウム板」などがあります。これらとアスベストを比較してみるとどのような結果が得られるのでしょうか。 上の表は、4つの建材を以下5項目で比較したものです。 【性能】①耐火・耐熱、②強度・耐久、③断熱・防音 【使いやすさ】④加工性 【コスト】⑤コストグラスウールは断熱性やコスト面で優れていますが、耐久性が低い建材です。ロックウールは性能が高い反面、加工性やコストの評価が低い建材です。ケイ酸カルシウム板は全体的にバランスが良いのですが、断熱性に欠けます。一方でアスベストは、各建材が苦手とする項目においても特に欠点がなく、【性能】【使いやすさ】【コスト】すべての面において評価が高いことが大きな特徴です。 その性質からかつて「奇跡の鉱物」と呼ばれたアスベストは、以下の10の有用性を持ち合わせています。 機能的有用性:①紡織性、②抗張力、③耐摩擦性、④耐熱性、⑤断熱・防音性、⑥耐薬品性、⑦絶縁性、⑧耐腐食性、⑨親和性 経済的有用性:⑩経済性 [i] この結果を見ると、かつての建設業界でアスベストがいかに重宝されていたのかを感じ取れるかと思います。しかし、1960年代以降にアスベストによる健康被害が徐々に明るみに出始め、2006年にはアスベストの使用が全面的に禁止されるまでに規制されました。 人体に被害が出て初めて明らかになったアスベストの【甚大な危険性】は、非常に優れたアスベストの利点の数々を根本から覆しました。 そして規制までに時間がかかった理由には、アスベスト災害・公害のある特徴が関連しています。それは、アスベストを使用することに生産活動の目的があるがアスベストそのものが汚染物質であるため、「アスベスト製品の生産に伴う経済活動」と「アスベスト災害・公害の防止」が対立関係にあることです。 他の公害では生産活動に伴う廃液などが原因であり汚染の発生は生産活動の目的外のため「生産・経済活動」と「災害・公害の防止」は両立していましたが、アスベストの場合は当てはまらず、物質の持つ有用性が重視された結果、使用の禁止が大きく遅れました。[ii] アスベストの有用性が引き起こした、なんとも皮肉な歴史と言えるでしょう。今回は、アスベストを他の建材を比較しその優秀さについてご紹介いたしました。 なんとなく危険と思われているアスベストが持つ背景を知ることで、生活に密接に関わる建物およびそれを構成する建材、そして我々のアスベスト分析の世界に少しでも興味を持っていただけると幸いです。 [i] 南慎二郎「戦後日本の産業構造とアスベストの使用実態」2008年、76ページ[ii] 同上、77ページRead More